令和7年度 熊谷家造り

令和07年4月2日、手前醤油造りを始めた。 

お手本にしたのは下記3つのHPである。気になる小麦:大豆:水:塩の材料比であるが、それぞれのHPで微妙に異なるようである。


1、男の酒肴  
 基本の割合 乾燥小麦1.5㎏:乾燥大豆1.5㎏:水4L(Kg):塩1㎏
 
2、片上醤油
 基本の割合 乾燥小麦1㎏:乾燥大豆1㎏:水3L:塩0.75㎏(
0.75/《3+0.75》=20%) 
 
3、Abs by Google作る楽しみ
 基本の割合 醤油麹1Kg:水1.1~1.2Kg:塩の量は全体の18%
※ただ、醤油麹の重さとなれば大豆を浸水した時の水の重さも付加されるので、実際の重さを測定してから、塩・水の重さが決まる。少量だけ仕込む場合は何とか測定可能だが、量が多くなると厳しそう。


 材料の準備  私は2の片上醤油の割合を選択した。

1、大豆     5Kg
2、小麦玄麦   5Kg
3、種糀   種麹「醤油用小袋粉状」 20g入り=15㎏量 「京都菱六製 → かわしま屋から購入」
4、食塩     3Kg(
3.75kg
5、水     15Kg(L)

 

 作業手順1 茹で(蒸し)大豆を作る。

1)大豆を5Kg取り出して一晩水浸
(2)それを圧力鍋で1時間程蒸した。
 



 作業手順2 小麦を焙煎し粉砕する

1)小麦玄麦を5Kg取り出して中華鍋で焙煎
(2)それを製粉機で粉砕した。この製粉機、ヤフオクで落札した中古品であるが、その高機能は、今まで苦戦を強いられていたミキサーとは全く比較にならなかった。ただ、醤油製造以外にも出番があれば良いのだが・・・・ 。


 
 作業手順3 焙煎&粉砕した小麦粉+醤油用種菌をしっかり混ぜ合わせた後、粗熱を取った茹で大豆に加えて撹拌した


 作業手順4 作業手順3の物を、空冷式ビールサーバー冷蔵庫を活用した自作の保温機に入れ、ほぼ3日間ほどで醤油麹を作りあげた。

※左写真のサーバーの上とすぐ下に二つのサーモスタット(自作)を設置した。上のサーモは加熱専用で、写真中央の下部にある「電熱器」で庫内の最低気温を30度まで上げる。すぐ下のサーモは冷却専用で、発酵熱が始まり40度を超えたときに「冷蔵庫の冷却機能」が起動して庫内の気温を40度に戻す役割を分担する。米麹の場合は加熱専用のみでいいが、醤油麹の場合は激しい発酵熱を発生するので冷却機能もあれば超便利である。



 このビールサーバーを入手する前は、夜2時間毎に起きて放熱作業を行った。しかし、うっかり寝過ごしたとき、左・中央の写真の様な納豆菌による汚れが発生し、大量の廃棄処分を余儀なくされた。でも、今は、ビールサーバー&電子サーモのお陰で、枕を高くして安眠している間に、右の写真の様な醤油麹を作る事が可能になった。まさに、「ものぐさ太郎、専用の神具」である。
 


 作業手順5   出来上がった醤油麹に塩水を加え、熟成を待った。

 仕込んだときに塩分濃度20%にしても、夏の猛暑に晒されると、かなりの水分が蒸発して20数%までも濃縮するため、絞り時には水分を追加して16~18%程度に調整する必要がある。





最後に 恒温機(温度調整器)の話

 
初めは、厳冬期に納豆を作りたくて加熱専用恒温機を作成した。
次に、醤油麹作成に挑戦したとき、発酵熱を抑えきれず納豆まがいの物しかできなかったので、冷却用にも挑んだ。
 ただ、加熱用は抵抗負荷対応なので、10Aまで対応する電子サーモ単体で収まるが、冷却用になると、起動時に定格の6~10倍ほどの突入電流が発生する誘導負荷対応になるため、パワーリレーを挟み込む必要性が生ずる。

1、加熱用サーモの構成
 電子サーモ+付属品(コンセント+プラグ+コード)

2、冷却用サーモの構成
 電子サーモ+「パワーリレー」+付属品(コンセント+プラグ+コード)
で自作した。

 余談であるが、オムロンの電子サーモ「E5L-BX1」は、アナログ方式ですごく使いやすかったが、製造中止になり、今はデジタル方式が中心になっている。なお、現在は安価な中国製「STC-1000」等を愛用している。

1、現在も使用しているオムロンのE5L-BX1 お値段 12,000円強  
2010年製造中止
 
ダイヤルを回して温度の設定をするアナログ方式なので、実に使いやすく、加熱用・冷却用の2台は、まだ現役である。




2、オムロンのE5L-BX1が廃盤になったため、次世代用に試用している中国製のデジタルサーモ STC-1000 お値段1,500円程度。 

左前がパワーリレーG7J・右前がデジタルサーモSTC-1000・左後がコンセント・右前の黒い線が温度センサー・灰色の線が差し込みプラグ。安価だが高機能である。





R01 熊谷家の醤油作業